偽悪役者

「美味いか?」


「うん。」



絣乂に許可ももらったので、学校から帰ってきた静音と近くの公園へ来ていた。


クレープを頬張るその横顔は年齢相応だ。



公園は小学校入学前の幼子と親ばかり。


今時の子は家でゲームばかりで外で遊ばなくなったと、ふと見たテレビの情報番組で言っていた気がする。



便利になった反面どうなのだろうと、未来の行く末を悲観することに、それは己が歳を取ったからなのかと篠宮は自問自答して失笑した。



「どうかしたの、篠宮さん?」


「何でだ?」


「笑ったから。」


「いや、何でもない。」



笑みが漏れていたらしい。


不思議な顔をする静音に、特に言うことでもないと誤魔化した。



「そろそろ帰るか。」



公園に来てから2時間、クレープを食べ終わってから会話をすることもなく黄昏、もうすぐ夕食の時間だ。



「静音ちゃん、帰ろうか。夕飯の時間だから。」



篠宮が立ち上がっても、帰る素振りを見せない静音。



「静音ちゃん?」



「…篠宮さん。」


「ん?」




「篠宮さんは信頼出来る人?」



尋ね見つめる静音の目は、真剣そのものだ。