偽悪役者

静音が施設へ入所してから2週間。


非番になった篠宮は約束通り、施設を訪れていた。



「その後はどうですか?」


「大丈夫ですよ。他の子供達や転校先の中学校にも馴染めているようです。」



「そうですか、良かった。」


「物静かで礼儀正しい子ですね。母親の教育が良かったんでしょう。普段の生活には何ら問題はありません。」



絣乂が見る限り、静音の日常生活態度に関しては全く問題がなかった。



「ただ、興味津々の子も中にはいまして。職員や日常会話はするのですが、そういう子達に対しては基本的に黙りでして。我々職員が聞いても同じでしたがね…」



自分のことと売春のことに関してだけは、話さないらしい。



「でも、警察の方がこうして来られるのは珍しいですね。問題の多い子を気にする方はいらっしゃいますが。」


「静音ちゃんと約束しましたから、会いに来ただけですよ。私自身、暇ですしね。」



「気にしてくださる方がいるのは静音ちゃんにとって良いことですよ。もうすぐ帰ってくると思います。篠宮さんがついているなら、外へ行かれても大丈夫ですよ。」


「ありがとうございます。」