偽悪役者

しかし、かっちりとしたスーツだと子供は警戒心を抱くので、それを和らげる為だという。



「名前は柊静音、年齢は中学1年生の13歳。父親は事故死、母親は病死しており後見人はおりません。本日午前1時頃保護、売春を強要されていた疑いがあります。」



本来眠たいはずなのだが寝ていいと言っても寝ようとしない静音を仕方なく横に座らせて、絣乂が来るまでの時間で作っていた報告書を篠宮はかいつまんで話す。



「強要していた人はいまどこに?」


「男女の2人組で見たところ静音ちゃんよりは上みたいですが、未成年は間違いないですね。本部の少年課が担当していますが、今のところ名前や年齢、その他詳細は不明です。」



「そうですか。その2人のことはそちらにお任せした方がいいですね。静音ちゃんのことは私どもにお任せ下さい。責任を持ってお預かりします。」


「よろしくお願いします。」



強要されていたのと、強要していたのでは、同じ未成年でも対処や処罰に違いが出てくる。


その辺は警察が判断することであるから、絣乂は目の前にいる静音に視線を合わせた。



「静音ちゃん、私は絣乂といいます。これからよろしくね。」