「身寄りが無いんじゃ、施設に預けるしかないな。」
「ええ。それに施設の関係上、詠継祇ヶ丘中学校だと転校するしかありませんね。」
施設は中学校の校区外にある。
学校には説明する必要があるが、生徒には母親が亡くなった為に嘘でも親戚に引き取られたと説明するのが騒ぎにならず静音の為にも得策だろう。
「君の名前、静音っていうんだな。やっと名前で呼べるよ。」
ニッコリ言う篠宮に、静音は不思議な顔をする。
何故名前が分かったのかと言いたげだ。
「お母さんの病院の名前で分かったんだよ。おじさんがお巡りさんだってこと忘れてたか?」
「あ。」
墓穴を掘ったことにやっと気付いたようだ。
「静音ちゃんの歳の子をね、お父さんとお母さんがいないお家に帰しちゃいけないんだ。これからは同じような子達がいる施設で暮らすんだよ。」
保護者が居ないのも理由だが、一番は静音の心の安定である。
いつ頃から深緒と莉央の2人と一緒にいるのか分からないが、母親が長期に渡り入院という環境に一人置かれていた静音。
普通の生活というものを送っていないであろうことなど、容易に想像がつくからだ。
「ええ。それに施設の関係上、詠継祇ヶ丘中学校だと転校するしかありませんね。」
施設は中学校の校区外にある。
学校には説明する必要があるが、生徒には母親が亡くなった為に嘘でも親戚に引き取られたと説明するのが騒ぎにならず静音の為にも得策だろう。
「君の名前、静音っていうんだな。やっと名前で呼べるよ。」
ニッコリ言う篠宮に、静音は不思議な顔をする。
何故名前が分かったのかと言いたげだ。
「お母さんの病院の名前で分かったんだよ。おじさんがお巡りさんだってこと忘れてたか?」
「あ。」
墓穴を掘ったことにやっと気付いたようだ。
「静音ちゃんの歳の子をね、お父さんとお母さんがいないお家に帰しちゃいけないんだ。これからは同じような子達がいる施設で暮らすんだよ。」
保護者が居ないのも理由だが、一番は静音の心の安定である。
いつ頃から深緒と莉央の2人と一緒にいるのか分からないが、母親が長期に渡り入院という環境に一人置かれていた静音。
普通の生活というものを送っていないであろうことなど、容易に想像がつくからだ。



