偽悪役者

「厄塒さん、柊を庇うんですか?柊が捜査に加わってるのだって、俺は納得してないんですよ。」



都澄が静音の隠し事と事件とが繋がっていると感じ、静音が捜査出来るようにと、課長に許可を取り付けたのだ。



「庇う訳ではないが、厄塒の言うことにも一理ある。」


「係長。」



少なくとも静音が出ていった後だろうが、どこから聞いていたのか都澄が現れた。



「柊個人の話で済まない気がしてな。現に、同級生が揃えて口を閉ざしている以上、捜査が先に進めないことは確かだ。この3ヶ月、これといった報告はあがっていない。氷室岨聚の容態は安定しているが、目を覚ます気配はない。そろそろ次の段階に行かなければならないと、課長と話していたところだ。」



岨聚が入院して静音達が潜入していること以外、前と変わったことすらなかった。


岨聚に届いた脅迫状についても同じ。


入院中と発表済だが、病室…病院にすらコンタクトはない。



「次の段階…」


「どうします?」



悩む要と仁科。



「そのことだが。柊を重要参考人とする。」



「「え?」」



都澄の思いもよらない言葉に、一同の思考と動作が止まった。