それから土日を挟んで夏休みが始まった。


あれから菜花からの連絡はない。


何度も電話してるけど繋がらねーし、メールも返って来ない。


いつもならすぐ返って来るのに、こんなに返って来ないなんて初めてだ。



夏休みが始まって1週間。


その間、菜花からの連絡は一切なかった。



ベッドでゴロゴロしながらスマホを眺めていると、部屋のドアがガチャッと勢い良く開いた。


その音にビックリして、反動で思わず起き上がる。



「ちーっす!」



「なんだ、朔真か」



朔真はニッコリ笑って涼しげに俺に手を振っていた。


ったく、こいつはいつも突然だもんな。



「おいおい。せっかく朝から俺が来てやったっつーのに、浮かねー顔すんなよ」



「してねーよ。もともとんな顔だ」



「ははっ、確かにな」



おい!


納得すんなよ。