顔なんかリンゴみたいに真っ赤で、くすぐったい気持ちが胸の奥から込み上げた。
やべ。
すっげえ可愛い。
やべーな、マジで。
「別にいいだろ?本当のことなんだし」
「そ、そうかもしれないけど……みんなの前で恥ずかしいよ」
モニョモニョと口ごもる菜花は、しまいにはうつむいてしまった。
「俺……これからは遠慮しねーから」
「えっ?」
俺の言葉に菜花がゆっくり顔を上げる。
上目遣いで見られて、鼓動が飛び跳ねた。
だからその目……やめろっつってんのに。
はぁ。
「覚悟しとけよ?」
「?」
意味がわかっていない菜花の額を軽く小突く。
「ほら、帰るぞ」
そして、菜花の手を握って引っ張った。