ホワイトデー。 もちろん夢歌は ちゃんとお返しをもらった。 幸せそうな顔をしていた。 心は、 相変わらずだった。 変化がおこったのは、 三日後。 バイト先の配送員の お兄さんに 「もらいました? お返し」 と聞かれた。 「あげなかったんで 残念ながら」 と笑って返した。 あげようと思ったは その人だった。 だいぶ前から好きで、 でも無理だとわかっていた 心は、 あきらめよう。 そう思った時だった。 「あらら」 と笑って言ったお兄さんの気持ちなんて気付いたのはだいぶ後の事。