お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜






「どうしたの、臆病君」





斬、呼び名は朝霧か臆病君かどっちかにすれば?





と喉まで出てきたが飲み込んだ。






「あ、あの、明日も帰り先帰っててく、ださい」






視線を外しながら言う朝霧。








「なんで?」







先に声に出したのはあたしじゃなくて斬。







「今日午後授業もでず護衛せずお昼に帰ってきたし」




横目であたしを見ながら言う斬。





「斬、お前人のこと言えないだろ。ろくに学校行ってないくせに」






すぐ突っ込んだ。







ムカついたから。





「僕は、特別」





勝ち誇ったように言う斬。






本当にイラつく。