お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜





「これは何でもないよ。あ、座って」






「あ、うん」







「そのさ…立花湊のことだけど。」





翔馬君の声のトーンが下がり、





なんか、急に空気が変わった気がした。





翔馬君の緊張感が僕に伝わり、姿勢を背筋を伸ばした。






「お前が人を助ける夢を見るって言ってただろ?」








コクっと頷く僕。






「それ、ホントの話だぜ」




…ん?






なんか、……え?





さっきまで、緊張した空気の中で何を言うかと思えば






「え?」







それから夢のような話を語った翔馬君。