お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜





藤君の言葉は立花君の言葉でアッサリ切り捨てられた。




「立花ー!!さっきからお前ってやつはー!!」



そう言って藤君は立花君の首に腕を回し…喧嘩をしそうだけれど





これは、じゃれています?





立花君は藤君がくっついてきて嫌そうな顔をしてるけれど。





なんか、凄く…仲が良くなった気がする。






「なに、お前は心湊ちゃん可愛いと思わねえの?」








「は?んなわけ」






「お前、あれを可愛くねえっつったら全国の可愛いやつを否定してることになるぞ」









「あ?俺には紗那がいるし」






「は?お前、彼女いんの?」






紗那??聞いたことあるような…








「あ…」








灯竜の幹部の真中紗那ちゃん…のことか。








話したことはあるけれど…恥ずかしくてろくに顔を見れてない気が…









「お前、彼女なんて一言も言わないから初耳」






「藤君、彼女…ではないと…」





だって、立花君…女の人だから…。






「朝霧、紗那を狙ってんのか?」