お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜





「いなかった??あいつ…学校にはいなかった。」




「家に颯行ったけど家は留守」





「どこに…」




二人は誰のことを話してるんだろうか。





「さっきから、臆病君が覗いてるけど何したの?」






斬さんの言葉でビクッと肩が揺れた。





「あ…えと、1階に行こうとして通りかかったら声が聞こえてそれで…」








「えらく正直じゃねえか」





低い声でまた僕の肩は上下に揺れた。





「未彩」




「すみ、ませんでした!!!」





「あ、臆病君…」








そう言って階段を走って降りた。