お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜




そう言って二人は教室から出ていった。




すぐ僕は二人を追った。







どうすれば…いいの











着いたのは屋上。






「ここって、鍵閉まってるだろ…」








僕もそう思ってたんだよ。






藤君の言葉を無視して鍵を開けて入っていく立花君。






「ここで思いっきりやれるなあ、藤快斗」






「光志、下がってろよ?」






そう言って藤君は準備体操をし始めた。





「邪魔すんなよ、朝霧」






「は、はぃ」







立花君の低い声に背筋が凍る。







僕は止められない…。







どうかケガだけはしませんように。