お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜






あたしの怒りが表情に出ているのか、朝霧はとても手で顔を隠してる。







あたしが睨んでいるから怖いんだろう。







肩が震えてる。








あー、斬になんか言われる。






思いっきり怖がられ、嫌われたはず。







こんなにも怖がられるとは思ってなかった。







あたしは体を起こすと斬に電話をかけた。









『どう?護衛は』









「震えてる」









『…うん?ごめん、聞き違いかも。もっかい言って?』









だから、震えてるんだって。とイラつきながら言うとピクっと動いた朝霧の肩。








とにかく、学校の屋上に迎えにこいと言い放って一方的に切った。