お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜





真っ赤な顔をしている朝霧。







そんな朝霧にクスッと笑うと今度は目を大きく見開いてこっちを見た。








「なに」







「あっ…えっとー…何でもないです」








あたしから視線をそらす朝霧にイラつきシワがよったのを自分でもわかった。







「ハッキリ言えば。そういうのイラつく」







「怒らないでくださいね…」







あぁ、とあたしが小さく言うと






「た、立花君でも笑うんだなって……あのすみません。」








あー…イラつく。







なんなんだこの胸の中でムカムカするのは。








今までにないくらいあたし、イラついてる。






「すいませんすいませんすいませんすいません」