僕は女々しくて、何も取り柄ない人間で・・虐められたことだってしばしば。 その分藤君が助けてくれたのだけど。 いつまでも藤君に守られてちゃ満月さんも迷惑だし・・ 自分を変えたいと心底思っているのだけど行動に移せない。 というかどうすればいいのか分からない。 そう思いながらカバンを両手で抱え、下を向いてノロノロと帰路についていた。 そしてある路地裏に繋がる道にふと足を止めた。 すると道の奥からか・・声がした。 「ぃ、や・・た・・たすけ、てっ・・」