お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜






「ここに座れ」





あたしの前に座った朝霧。






そしてあたしはじっと朝霧を見る。





こうしてみると、・・普通の人。





どこにでもいそうな顔だな。







「あ・・あの」





「なに」





「か・・顔、近いです・・」




「普通」





「いや・・その」




じっと見てるうちにあたしは朝霧に近づいていたみたいで。







朝霧とあたしの距離はわずか30cm






顔を青くする朝霧。






「気分でも悪いのか」





「あ、いや、違・・」





「保健室が必要か?」





もっと前のめりになるあたし。




「だ、大丈夫です!!」





そう言ってあたしの肩をドンッと押した。






「あ、すいません!あ、ああの。」





「なに」





「すいません・・」