お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜








委員会を待ってようかなと思ったけど、藤君のことを待っている人がいるだろうから僕は昇降口へ行った。









「・・朝霧君!」







いきなり名前を呼ばれてビクッと肩が揺れた。








目の前には、藤君の待っている人・・がいた。







「ごめん、驚かせちゃって、快斗、委員会?」









「あ、うん・・遅くなるみたい」








「そっか・・」










そう、所謂彼女という人だ。








彼女の名は、氷室満月-himuro mituki-








「待ってようかなー」と壁に体を預けて足をぶらぶらさせてる。










僕は「う、うん」としか言えなかった。









僕は満月さんを置いてそそくさ学校を後にした。










満月さんと藤君を待ってたら・・・あの人たちと、出会わなかったのだろうか。