「あ、此処は安全ですから安心してください!」
「此処はどこで…すか」
「ここは、倉庫です!灯篭の」
倉庫?
ここが?
「あ、そうですか。」
それでやっと分かった。
僕は連れてこられたんだ。灯篭の倉庫に。
「あ、此処から逃げてはダメですよ!というか逃げられませんけど」
僕の心を悟ったように、釘をさすその人。
「え…」
僕が落胆していると
「はは、逃げる気だったんですか?」
そう言ったその人は笑顔だった。
「あ、颯!どうした?」
「鷹さん!」
鷹さんと呼ばれたその人は僕と目が合うと品定めをするかのように全身を見てきた。
「なぁに、この臆病君がぁ?」
鋭い目つきで僕を見てきてそれに耐えられず僕は下を見る。


