お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜



授業中、黒いコートの人のことが頭から離れなくてずっとボーッとしてた。





「…志、光志!!」





「う、わっ…わわわ!!」




ガタン








いきなり耳元で声出されたので後ろに転んだ僕。







「だっせぇなぁ、光志。大丈夫か?」






心配してるなら笑うな!





「ほら、心湊ちゃんがこっち見てるぞ、ククク」





う…






そんな心配そうな目で僕を見てくる。





葛西心湊-kasai minato-



クラスでふわふわな雰囲気で可愛いと僕達の間で人気者だ。




「別に、好きじゃないし…」







そして僕の好きな人でもある。