お前に救われたなんて…〜暴走族と臆病な男の子のお話〜





「で?連れてきたわけ?」





灯篭の倉庫に着くとすぐ斬にコソッと経緯を知らせた。







「てめえ、誰。」






「あ、俺?川原翔馬。よろしくなー。」





敵むき出しの鷹を軽くあしらう川原。






朝霧は川原の隣で鷹の殺気でブルブルと震えていた。





川原翔馬と聞いて驚きとともに苦笑いする2人はあたしの命令で密かに川原翔馬について調べていた斬と颯。






最初川原を警戒していた灯篭の下っ端たちも、明るく人懐っこい性格で良い人だと思ったのか楽しく2人とゲームして打ち解け始めていた。






あー、やっぱり川原を連れて来るのが失敗だったか?






でも、あの状況で見逃し火埜のあいつが朝霧に何しでかすか分からない。






だったら目に付くところに置いといた方が?











「これで、良かったのか…?」







斬が横目であたしを見る。






「…戻ってないし、立花…なんて」





斬はあたしを見て上から下へ視線をズラした。







あたしの身なりは学校と同じで男装している。






さすがに川原がいる中、男装を解くことはできないし名前も…。