朝の8時でも、この時期はもうすでに暑い。

 太陽が顔を出し、今日も快晴だ。


 ここ最近全然雨が降っていない。

 
 夏、特有の気候だ。


 アスファルトが熱をもってジワジワと暑さを物語っている。


 先生の運転する車に乗って目的地の小学校に車を走らせる。


「お前ら、ちゃんと水着持ってきたか?」
 
 先生が言った。


「「「持ってきた!」」」


「頼むから、小学生に悪影響な事だけはすんなよ。」


「分かってるよ!」


「先生、俺らを信用しろよ!」


「…出来るか!」


 …先生、あたし達に結構振り回されてるからね… 

「今日は何処まで行くの?」



「あぁ、隣町だよ。」


 隣町…?近場?

 先生と近場に行くのは初めてだ。


 …大丈夫なのかなぁ。


 見られたりしない?怖くなってきた。


「そんな近距離大丈夫なのかよ!!」


 あたしが思っていた事を隼人が聞いてくれた。


 あたしも知りたい。


「大丈夫だろ。もし、見られても何とでもいい訳出来るからな。」


 まぁ、そうだ。頼まれて教えていました。って言えばそれまでだ。


 先生が何とかしてくれるだろう。



「ねぇ、先生の友達は菜々の存在知ってるの?」


 美憂が先生に聞いた。聞いた内容にちょっとビックリした。

 この、メンバー以外知らない事だから。


「ああ、話してある。俺の親友だから。…お前ら、調子のって変な事すんなよ。何か、しでかしたら全員連帯責任でお仕置きだから。」


「先生、S発言やめて下さい!!その発言の方が悪影響です!!」

 美憂が言う。

 …美憂さん…あなたも十分にSだと思います… 


 でも、この光景が平凡なんだろうな。