今日はクリスマス。



私はケーキを手に病院に行った。



「洸ー!やっ……」



いつもみたいに勢いよくドアを開けて中に入ろうとした。


でも、できなかった。





「洸くん!?しっかりして。聞こえる!?」



洸の担当の先生が必死に洸に呼びかけてる。





「……え…」




バサッとケーキを落とす。





「こ、洸っ…!!?どーしたのっ!?」





酸素マスクをして眠ってる洸にそう呼びかける。





どんなに呼びかけても、洸は目を開けてくれない。




笑ってよ…、いつもみたいにあの笑顔で。




『おう!元気でーす!』っていって笑ってよ。