それでも、ここまで改善出来たのは青星と向日葵たちのお蔭だろう。



…今の俺にとって、青星は無くてはならない存在となった。



カチャッ



色々と考えていると、目の前に家が見え、いつも通りに鍵を開けた。



鍵を開けたところでふと思い、ピタリと立ち止まる。



…今の時刻は11時59分。



0時にはここに付くように計算し、丁度に出てきたはずだ。



当然、向日葵は先についているのだろう。



…それなのに、玄関の鍵が閉まっていた。



………つまり、向日葵はまだ来てないのか?



時刻を設定した向日葵が??



そんなことを思ったが、玄関には黒いスニーカーが置いてあった。



…見たことはないが、恐らく向日葵のだろう。



向日葵が来ていることに安心し、玄関の鍵とチェーンを閉めた。



どこに向日葵がいるかはわからないが、とりあえず鞄を置くために自分の部屋へと向かう。



職業病で、静かなところでは物音1つたてないで歩く様に普段からなっていて、シーンとなっている廊下を静かに歩く。



ガチャッ



何故だか久しぶりに帰ってきた家に緊張し、ゆっくりと自分の部屋の扉を開ける。



ギイッ



扉を全開に開けると、中には既に向日葵がいた。



あまりにも自然にいるから、一瞬部屋を間違えたかと思ったが、部屋の間取りは俺の部屋そのものだ。