琥珀「…え?」
そう考えてることが、原因??
一瞬、思考が止まったが、思わず零れた自分の言葉で我に返る。
………、あ。
琥珀「そういうことか」
思考を巡らせ、やっと陽向が言いたいことがわかった。
陽向「流石は琥珀。もうわかった?」
琥珀「……あぁ」
俺が最近見ている夢は、陽向の言う通り"過去の思い出"だ。
それを見る原因は、早く思い出したい。とか、なんか聞き覚えあるな。とか、そんなことを無意識に考えているから。
毎日のように昔の記憶を、失っている記憶を思い出そうとするから、それが夢で実現された。
それでもその夢を忘れるのは、心のどこかで思い出したくない。と思っているからなのだろう。
琥珀「ありがとな、陽向。
なんかスッキリしたわ」
陽向「いえいえー
それよりも、早く制服に着替えなよ?
さっきっから俺と琥珀の携帯がうるさいし。」
琥珀「あ、そうだな。
んじゃ、5分下で待ってて」
陽向「りょーかーい」
彼方や斗真たちからだろう、着信やメールが凄いことになっている
俺はそれを見て苦笑いして、何一つ見ることなくスマホを閉じた。
そのままスマホはベッドに置き、一度伸びをしてから、立ち上がってクローゼットを開く。



