陽向「夢、だっけ?また覚えてないの??」
琥珀「……あぁ。全く」
そう。最近俺が寝坊気味なのは、夢が原因だった。
だが、どんな夢だかは起きたら全く覚えていない。
何かの夢を見ていたのはわかっている。
しかし、それが何の夢だかまでは全くわからない。
陽向「……それさ、"過去の思い出"とかじゃないかな?」
琥珀「…過去の、思い出??」
……確かにありえるな。
無くしている記憶だから、夢の内容は覚えてない理由も説明がつく。
……でも1つだけわからないことがある。
琥珀「……今まで一度もこんなこと無かったのに、なんで最近になって今更、、。」
記憶を無くしてからは一度もこんなこと無かった。
それなのになんで?
…こんなこと、陽向に聞いたってわかるはずがないのに。
それでも、流石に1ヶ月も続けば聞き返したくもなる。
陽向「…只の予想だけどさ、琥珀、ここのところ毎日のように、記憶のこととか、向日葵のこと考えたりしてない?」
琥珀「……まぁ、」
言われてみれば、確かに無意識的に考えていることが増えた。
陽向「……多分、それが原因じゃないかな?」



