そんな百桃にイラッとして攻撃的に問い詰める。
希輝「なんでももがそれもってるのっ!
それはららのでしょ!!ららからとったの!?」
百桃「ちがうっ」
希輝「じゃあなんで?なんでももばっかりっ!
いっつもららといるくせにっっ!!」
ズカズカと百桃に近づいて思いっきり突き飛ばした。
百桃「、っ」
勢いよく尻もちをついた百桃が顔を歪めるのを見て頭の熱が冷めた。
また、やってしまった。
時々自分がコントロールできなくなる。
来蘭と百桃のことになると、特に。
顔から血の気が引いていくのがわかっても、心のどこかでは誰にも見られなくてよかった。と安堵していた部分があった。
百桃「ッこれは、ららからあずかったもの、だから…ききには、わたせ…ない」
ブレスレットを持つ両手を胸の前で握りしめて真剣な目で私を見上げる。
それがまた私の何かに触れた。
一瞬冷めた熱も再び上がってくる。
希輝「あずかった、ってなに!?
ららがしんじゃったときにはなしたの!?
もものせいでっ!ららはしんだ!!
ぱぱも!ままも!!ぜんぶっ!」
百桃「っ……な、で……その、こと」
勢い任せに言った私にとって何気ない言葉に百桃は酷く動揺した。
希輝「ちがうっていわないの!?もものせいじゃないって!なんでっ?ららがしんじゃったのはほんとにもものせいなの!?」
百桃「っっっそ、れは……、」
ジリジリと座り込んだままの百桃に詰め寄っていく。
…私はただ真実が知りたかっただけ。なんて、他から見ればただの言い訳でしかない。
それでもその時の私は本当にそれだけだった。
それを知ってどうするのか、とかは幼い私の頭になかったんだ。
都兎「希輝…?なにやっ、ッッ!」
怯えた目で見上げる百桃と鋭く睨みつける私の重い空気の中聞こえてきたその声。
お兄ちゃんの言葉が詰まって顔を上げた時には、もう目の前に百桃はいなかった。
私は駆け寄ってきたお兄ちゃんに抱き抱えられ、頭上からはお兄ちゃんの怒鳴り声が聞こえる。
その怒りの矛先はお兄ちゃんが突き飛ばした百桃に向かっていた。
都兎「てめっ、希輝になにした!!」
そう怒鳴りつけるお兄ちゃんは酷く怒っていて嫌な気配を感じた。



