琥珀「正解。
では何故青星を守ろうとしたんだ?」



…なんで、クイズ形式なんだ??



なんの意味がある?



琳歌「…ひまちゃん、、いや、百桃ちゃんにとって、青星が大切な存在だから。でしょ?」



……え、?なんで…



だって、あれだけ傷つけたのに…



琥珀「大正解。
…俺が言いたいこと、わかるよな?

百桃にとって青星という存在は大切だった。
それこそ、自分を棄ててまで助けたいほどに


ただ、青星に助けてもらった恩を返すために。
…龍神葵絆を昏睡状態にしてしまった罪滅ぼしに

あいつにとって、青星は全てだった。
命を捨ててもいいくらい、百桃にとっては大切な存在だった。



‥‥なぁ、お前らにはわからないか?
百桃は、いくら相手に嫌われても、自分自身が助けてもらった相手には、すぎるほどの恩返しをする」



…お前らだって、"虹羽百桃"として出会ってから、"桃井向日葵"として出会ってから、一つくらい覚えがあるだろ?と静かに訊かれる。



そう言われてみなくとも、そんな覚え、あり過ぎる。



俺たちは何度も何度も百桃に恩返しをされた。



それこそ、倍以上のことで返された。



……これは、それと同じだというのか?



深く傷つけた俺たちに、こんな恩返しだなんて…



…俺たちはどこまで百桃に負担をかけさせるんだ。



琥珀「もう自己嫌悪はいい、するだけ無駄だ。するなら"全て"が終わってからにしろ」



沈み込む俺たちを見かねた琥珀は深くおちる前にやめさせる。



どこかすっきりしないが、琥珀の言う通りかもしれない。



13年も経ってから自己嫌悪に陥ったって意味が無い。



それをしている暇があるなら、百桃を救い出すことだけを考える。



…俺たちはこの"罪"を忘れてはいけない。



百桃に謝るまでは、後悔をし続ければいい。



……今度こそは、必ず、百桃を救うのだから。