俺のその必死さで何かあると感じ取ったが、あえて何も聞かないでくれるカエたちはやっぱ凄くいい奴だと思った。



下「あっ、なぁいつから裏姫になったんだ??」



京「あれ、いつだっけ?」



飛鳥「1週間くらい前じゃなかったか??」



葵絆「8月10日だろ?」



雷「ちげーよ!なったのはもっと後だろ?」



下っ端の素朴な疑問に俺たちはワイワイと言い合う。



正確に覚えてない俺たちが日にちを言い合っていると、それを完璧に答えた人物がいた。



百桃「いつかまえの8がつ22にち。
8がつ10かはぼくがきーちゃんにたすけられたひだよ。」



葵絆「よく覚えてるな、百桃。助かるわ!」



百桃は何日前になったか、なった日、出会った日までしっかり覚えていた。



……これはあとに聞いたことだが、



百桃は、葵絆に救われた"8月10日"は裏姫になった日より大切な日だと言っていた。



…だから俺たちもその日だけは忘れることはなかったんだ。



楓「……じゃ、これで全部ですね?」



…1時間ほどカエたちからの質問を答え、ようやく全てを話し終えた。



楓「…今日のことは僕たちの胸にしまっておきます。他のみんなにはいいません」



下「……黙ってるからさ、たまに一緒に遊んでいい?俺、子供好きでさ。」



下「あ!俺も俺も!!百桃、いいか?」



百桃「……うん。」



楓「じゃあそうゆうことで。
百桃のことは僕たちだけの秘密。
百桃が来る日は僕たちにも教えてください」



下「百桃、またな!」



下「今度は遊ぼうなー?」



百桃「うんっ!ばいばい!!」



百桃もカエたちを気に入ったらしく、カエのことを『かえちゃん』と呼ぶほどだ。



カエも他の下っ端も、百桃のことを気に入り、また会いたい。今度は遊びたい。と言ってくれた。



百桃も喜び、カエたちも楽しそうだからよかった。



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……この時、そう思ったのは嘘じゃない。



でも、もしカエたちと百桃が出会わなければ…



そう思ってる自分が……



一番イラつく。」