葵絆「………わかった。全部話す」



楓「あ、その前にあの子と京呼んできてください。謝りたいので」



飛鳥「あぁ。俺が行く」



ガチャッ ーーバタンッ



飛鳥が京と百桃を呼びに出ていった。



そして数分後、3人とも戻ってきた。



ーーガチャッ



百桃「………」



出ていった時とは違く、ちゃんと歩いて入ってきた百桃を手招きし、俺と葵絆の間に座らせる。



あと2つ空いているソファーに京と飛鳥が座り、やっと隠していた全てを話すことになった。



葵絆「…えっと、まずどっから話せばいい?」



楓「青星でのこの子の立ち位置。」



色々とありすぎてまとめきれないのを悟った葵絆は質問形式に変更した。



カエたちもそこには特につっこむことはなく、疑問をぶつけてきた。



雷「あ、それなら俺が。提案したの俺だし」



葵絆「ん、よろしく」



雷「はいよー。

百桃の立ち位置は裏姫。
希輝みたいに普通の青星全員の姫じゃなく、俺たち幹部だけの姫。
まぁつまり、俺たちだけの姫なら外部に漏れることはないし、危険性も少なくなる。


だから俺たちと先代しか百桃の存在、裏姫のことは知らない。」



簡潔かつ正確に、立ち位置の"裏姫"の意味やメリットデメリットを話した。



俺たちが裏姫の存在を隠していたのは百桃を危険な目に合わせないため、ただそれだけだということ。



もしも外部に漏れた場合、数百人の人数から探すより、幹部のみの中の方が見つけやすいから。



カエたちを信用していないわけではない。



むしろ、信用し、信頼しているからこそ"裏姫"という存在は教えることが出来ない。



仲間を疑うことなんて、俺たちには出来るはずがないから…



下「あ、じゃあ次俺から。

幹部だけ、ってことは希輝も知らねぇの??」



百桃「しらないよ。ぼく、虹羽家のひとたちにきらわれてるから。」



下「嫌われてる??」



百桃「……ぼく、ひとg「百桃は!トモたちの養子だから、まだ馴染むことが出来てねぇんだ。」…らーちゃん、」



葵絆が答えようとした下っ端の質問を、葵絆が話す前に百桃が答えていた。



だが、それはやはり百桃が自分を責めて出る答えだった。



自分が人殺しだ。そう言おうとしたのだろう百桃の言葉を遮ってわかりやすい言い訳をついた。



このまま自分が人殺しだと百桃に言わせたら、もう引き返せないところにいきそうで。



必死で嘘をついていた。