「…ねぇ、ぼくはここでなにをするの?
死ぬためにはたらくの?」



にやにやとわらってけんぶつするボスをみあげてといかけてみた。



でもボスはぼくをみないまま、たのしそうに、



「ここでお前が死ぬことは許されない。
お前は"Cavia №96"として俺の為に働くんだ」



「カ、ヴィ‥あ‥‥‥?」



「身をもって体験すればわかる。来い」



ぐいっとさっきよりつよくひっぱられ、なかのひとたちのあいだをぬけていく。



うでをひくボスにくろいかめんをつけたひとたちがみんなしてけいれいをする。



そのなかをかいくぐったさきには、もうひとつ、いっぱいきかいがついたぶあついとびらがあった。



ピッピッとぼくにみえないようにきかいをいじり、とびらがしずかにひらいた。



そのままなかにはいってすぐ、とびらはしめられた。



なかは、はいいろのこんくりーとのかべにかこまれ、ぶきみなきかいとくすりがいっぱいあった。



「そこに座れ」



そういわれてすわったひとりがけのまっしろいそふぁーのすわりごこちはわるくなかった。



だけど、ピッとおとがしたとおもったらいきなりよりかかっていたせもたれがたおれはじめた。



ちょうどすいへいになったころにようやくうごきがとまった。



カチャッ



「…ボス、?なに、するの……??」



ボスのてによって首枷がとられ、ますますいみがわからなくなった。



よこになったままのぼくからはなれて、ぼうしみたいなへんなきかいをもってきてかぶらされる。



「、ボス…?なに、これ、っ……」



なぞのこうどうをするボスに、みしれぬきょうふをかんじた。



なにをされるんだろう。なんのきかいなんだろう。なにをするきなんだろう。



…ただただこわかった。



でもボスはこたえてくれるようすもなく、ぼくがこころのじゅんびができないまま、



カチッーー



しずかなくうかんに、ちいさなちいさなすいっちをおすおとがひびいた。