陽向「…はぁ。
その"主"っつーのは、刹那の中の主人格。あ、一応言っとくけどひまではないよ」



紫月「向日葵じゃない?なら誰なんですか」



大輔「!?待て、
主人格って何だ?どうゆう意味だ?」



主人格。…その言葉は何を意味している?



'ひまり'とは誰だ??



……主人格という意味がわかっていないのはオレだけか。



陽向「刹那はある人物の人格の1人。
まぁつまり、その人物は解離性同一性障害なんだ。」



解離性、同一性障害??



……!おい、嘘だろ?



刹那が……っ!



凪「…その顔は、分かるんですね。
多重人格者だって。」



恐らく驚きに溢れるオレの顔で分かったのだろう。



大輔「…まあな。一度だけ捕まえた奴にいたことがあってな。」



昔、覚醒剤が原因で二重人格になった奴を見たことがある。



……でもまさか刹那が多重人格だなんて、考えもしなかった‥‥



大輔「つか、ひまり?って奴も刹那と同じで、"ある人物"の人格の一人ってことなのか??」



陽向「ああ。ひまは人格の1人だよ」



…つまり、その"ある人物"の中にはその人を合わせて3人はいるということだ。



………刹那の言ってた"主"は自分自身で、別の人格でもあったってことか。



はぁ…あいつ、そんなこと隠してたのか。



………あ。



大輔「…あと1つ、教えといてやる。

オレの家に凪を連れてきたのは、刹那と知り合いの女の子だ。年齢は……そうだな、刹那と同い年くらいだった。」



神楽「っ、え!?
ひ…じゃなくて、刹那じゃなかったんですか!?」



大輔「?ちげぇよ。あいつは刹那じゃなかった。それは間違いねぇ」



ずっと見てきた刹那を、容姿が違うだけで間違える筈がない。



連れてきたあのガキは、刹那じゃない。