…まあでも、それを言うなら、、



凪「秋良さんと春暁さんも、わからなかったんですか?」



2人だって、フルネームを聞いていたのにわかっていなかった。



秋良「あーいや、俺たちは…」



春暁「捜査で一度一緒になっただけだし、その時苗字しか聞いてないからな。
宮本、なんて苗字は他にもいるだろ?」



確かに。



そこまで多い苗字ではないけど、珍しいわけじゃない。



下の名前がわからないなら、同姓同名かなんてわからないし、無理はない。



大輔「つーか、このメンバーは何なんだ?
それに、雷っつーのは以前まで龍神組組長代理をしてた工藤雷だろ??」



…流石、組織犯罪の課長をしてるだけあってここらの組織、組長の名前などもしっかり頭に入っているらしい。



陽向「ブルースターって知ってんだろ」



大輔「!!?」



わかりきった顔の陽向の言葉は疑問形ですらない。



大輔さんが知っていることを前提として、確認までに言っただけだ。



大輔「!嗚呼、そういえば凪はブルースターの幹部クラスだったか。
山岸も三神も工藤も、暴走族出身だったな。ブルースターだったのか

…つまりは、お前ら全員ブルースターか。」



陽向「正確にはハルさん以外の、だけどな。
ハルさんは青星と同盟組んでる族出身だ」



わざわざ訂正をいれた陽向に頷いて、再び本題へと切り出した大輔さんに視線が集まる。



大輔「…ブルースターがオレに何の用だ。」



さっきまでとは別に、明らかな敵意を向けられる。



陽向「…お前は族潰しの刹那を知っているな。」



それは、確信めいた言葉だった。



それもそうだ。俺が昨日話した話は事実で、それは大輔さんが刹那と知り合いだったことを意味するのだから。