陽向「まず、宮本大輔さん。
これから俺はここにいる全員にタメで呼び捨てにします。いいですか?」



大輔「ああ。別に構わない」



一々聞かずとも、秋良さんと春暁さん以外の全員は呼び捨てでタメ口だろうに…



そう思ったのは俺だけでは無いらしく、呆れたような目線が陽向に集まるが、敢えて陽向は無視して続けた。



陽向「…じゃ、大輔。まずは名前を覚えろ
俺から陽向、凪、神楽、彼方、伊織、紫月、秋良、春暁、円、希輝、雷だ。」



自分から指を指して一人一人名前を言っていき、最後に大輔さんを見た陽向に大輔さんは頷いた。



大輔「…で?何が聞きたいって??」



陽向「ストップ。」



大輔さんは早速本題に入ろうとしたが、陽向がそれにストップをかける。



陽向「その前に、彼方と大輔、アキラさん、ハルさんと大輔の関係を話してくれ。」



大輔さんに刹那のことを訊くよりも、俺は彼方たちとの関係が気になっていたため、陽向には心の中で感謝する。



彼方「あー…俺は、、
ほら、母さんが死んだ話、したろ?そん時俺を送ってくれた警官がそこにいる宮さん。」



え…?あの、過去話に出てきた??



あの話を聞く限りでは優しそうだった警官が、大輔さん!?



嘘だろ…と信じられないのは俺だけでなく、過去話を聞いていた全員だ。



希輝「…って、なんでフルネーム聞いてもわからなかったのよ?
普通、知ってるもんでしょ??」



希輝の言うことはその通りで、普通ここまで付き合いがある人のフルネームくらい覚えてるもんじゃないのか?



彼方「あ、いや…当時にフルネームを教えられたけど、覚えらんなくて…
今までずっと宮さんだったし、忘れてたっつーか………。」



気まずそうに頭を掻き、歯切れの悪い言葉を発する彼方。