わあわあと陽向たちが集まってくる。



陽向は俺と同じく、向日葵がいないからずっと1位で、輝もずっと2位だ。



割と2年は頭がいい奴ばっかだから、伊織以外は恐らく上位だ。



神楽たちの順位が気になり、会話をしている奴らを横目に2年の貼り紙を見上げた。



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結果発表

1位 桃井 陽向 497点
2位 矢口 輝 461点

4位 山中 紫月 424点

9位 藤井 神楽 396点



231位 藤井 伊織 281点
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えーっと、確か2年は今年、400人弱だったっけ?



っとなると、やっぱ伊織は半分以下か。



まあ、点数は半分いってるけど。



…神楽と紫月はまた10位以内か。



というか、紫月はトップ5以内にはいつもいるし。



神楽は過去を話した後から手を抜くのを辞めたため、10位以内に入るようになった。



…まあ、普通に頭はいいらしい。



陽向「……琥珀は凄いなー
いっつも満点じゃん。」



ぼーっとテストのことについて考えていると、後ろから話しかけられる。



琥珀「ん?…ああ、別に。
お前だって凡ミスしなけりゃ簡単だろ??」



そう。陽向はいつも見直しをしないから、凡ミスをそのままで満点が取れない。



なんでも、テストが終わると異様に眠くなるんだとか。



だからめんどくさいと見直しをしない。



…まあ、俺もしないけど。



陽向「別に満点取りたいわけじゃないからね。」



琥珀「…俺も別に興味ねぇし。」



そう。別に満点なんぞに興味はない。



ただ、何も書かなかったら書かなかったらでめんどくさいから書いているだけ。



……それは、記憶を失った陽向でも同じだ。



伊織「…琥珀!陽向!倉庫行くぞ!!」



陽向「あぁ。今行くー」



いつの間にこの人混みを抜けたのか、抜けた先の方で俺たちを呼ぶ声。



俺と話していた陽向は、声が聞こえた方に返事をして、俺の腕を掴んだまま伊織たちと合流した。