陽向「…ひまは、許せなかったんだ。」



神楽「は…、?」



陽向「許せなかったんだよ、自分自身を。」



なんで向日葵が自分自身を??



そんな俺の思いが表情に出ていたのか、陽向は真剣な表情のまま俺を見る。



陽向「俺と一緒だよ。
言っただろ?しーはひまを庇って瓦礫の下敷きになって死んだって。

ひまは自分自身を責めてるんだ
自分のせいでしーが死んだんだと。」



琥珀「あいつは自分のことなんかより他人を優先させるような奴だ。

いくら神楽が覚えていなくても、しーの家族だから。自分が責められても、真実を教えたかった。それだけだろ」



…向日葵は俺のことを思って、わざわざ伝えに来たのか…??



俺が責めるのを覚悟に、?



……あ、っ!



神楽「まさかっ!あの俺に渡そうとしてた金属の3つの丸いものって…」



琥珀「恐らくしーの遺品。
金属類で3つあって丸いものってことは、多分しーがいつも持ち歩いてた…」



やっぱり!兄ちゃんの遺品だったんだ!!



向日葵は俺に遺品を渡しに来たってことだよな?



神楽「ねぇ!心当たりあるんでしょ!?琥珀!!なんだったの、その遺品!!」



琥珀「……言えない。
俺が預かったものじゃないし、心当たりってだけ。知りたいならひまに直接聞けばいい」



直接って……



琥珀「助けるんだろ?なら出来ないことじゃない。

神楽、これで記憶は全部だな?」



神楽「え…あ、うん。全部だけど、」



琥珀「じゃあ次、凪よろしく。」