クロ * Full picture of the plan * Ⅳ




「ひっく…ひっ……。」



過呼吸は治まったが、次第に吃逆が出て、涙もまだ止まらない。



それでも父さんは俺の背中を摩り続けた。



「ひっ、ごめ、なさ…っ、!と、さん、おれの‥‥ッ、せ、で‥‥! ごめん、なさ……。っ」



しゃくりながら父さんにすがりついて謝り続けた。



俺のせいで、ごめんなさい、と。



「大丈夫、琥珀のせいじゃない。大丈夫だ。とにかくここを離れるぞ」



さあ、立て。と俺に手を差し出した父さん。



その手を俺が恐る恐るとろうとした、その瞬間。



ドカーンッッ



「琥珀!!」ドンッッ



「ぅわ‥‥…っ!!」バシャンッ



ガラガラガラガラッ



…上からさっきよりも大きな爆発音がし、俺は差し出されていたその手で、父さんに突き飛ばされた。



突き飛ばされた反動で、水が溜まる廊下へとバシャンッと音を立てて転がった。



それを見計らったかのように、俺がいたその場所目掛けて瓦礫が大量に落ちてきた。



「とう、さん??、‥‥…なあ、うそだろ…?父さん!!」



……父さんは、俺の目の前で、落ちてきた大量の瓦礫に下敷きにされた。



「とうさん!どこだよ!?へんじしろよ!!!!」



俺はバシャバシャと音を立てて水の上を走り、瓦礫を素手で掻き分けていく。



信じたくなかった。



俺が庇われて、また俺のせいで、



目の前にいたのに、俺は見ていることしか出来なかった。