「…言いたくないなら言わなくていいよ
それよりさ!おなかすかない?
今、ちょうどお昼食べようとしてたんだ!!
やきうどんだけど…食べれる??」
「…そうだね!たべよう?
ここまで俺がはこんできたんだけど、君、すっごいかるかったからしっかりたべなきゃ!!」
困惑している様子のその子の手をとり、俺たちは飯が用意してある席へと座らせた。
「…食べたくない?」
なかなか手にとろうとしないその子へ既に箸をつけているひよが声をかけた。
「……おなか、すいてない」
ポツリと呟いたその子の言葉は、俺たちにしっかり聴こえていた。
「…ねぇ、君なまえは?
俺は桃井 陽向。きょうで5さいなんだ!」
話題を変えようと俺は箸を置いてその子へと自己紹介した。
それに続き、ひよも自己紹介し出す。
「…あ、私は桃井 陽愛。
今は7さいで、ひなのおねえちゃんだよ!!」
「ねぇ、君のなまえは??なんさいなの??」
「ひな!一気にきいたら答えられないでしょ?ごめんね?いいたくないならいわなくても、」
ピンポーンピンポーン
「あ…。」
質問攻めしようとした俺をひよが止めると、その子へ謝る。
だがその途中でひよの言葉を遮るようにチャイムがなった。
カチャリ
「おーい陽愛、陽向。いるかー?」
鍵が掛かってたのに入ってこれるということは、1人しかいない。
「すー!」
「すーくん!来てくれてありがとう!!」



