「…知らねぇよ。10時過ぎに来たらしいけど、すぐに帰ったって永遠たちが言ってた。
……たかが封筒一枚残して音信不通だっつーの」



『(ガタンッ)』



「!?おい?どうした??」



俺が答え終わると同時に電話の奥からテーブルを蹴るような音が聴こえた。



「おい?せ…」



『騎士!封筒一枚って、その中に入ってた紙に"代理を降りる"とか"今後一切関わらない"とか書いてなかったか!?』



「!!お前なんで知って…ッ!!」



星の言う通りのことが書いてあったから、俺は星を責めるように怒鳴った。



…まさか、星が知ってるとは夢にも思わなかったが、よくよく考えてみればここだけじゃなかったのかもしれない。



冷静にそう考えた俺は確かめるために星へ問いかけた。



「…まさかお前の方も、なのか?」



『…嗚呼。嫌な予感が当たったよ』



俺はやっと向日葵の意図がわかった。



…あいつは俺たちの前から完全に姿を消す気だ。



『……もしかしたら琳歌の方にも来てるかもしれない。すぐに集まれるか?』



会社、そして組までもということは、他のところにもあるかもしれない。



そう考えた俺たちは二言返事で此処に集まった。



…で、星からの電話を切ったら琥珀からのメールが来てて、すぐには用意出来ねぇから機械を準備してる間に此処に集まってた。」