騎士「…あぁ。初めは信じられない。ってか、信じる気さえなかったし。



だから俺は、真実かを確認するために社長に連絡した。



pururururururu--



けれど、電話もメールもメッセージも、何も反応はない。



何度電話を掛けても、電源が入ってないとアナウンスが聴こえるだけ。



「くそっ!繋がらないっっ!!」



今まで、連絡がつかないことなど一度も無かった。



「こっちも繋がりません!」



……何をしても八方塞がりで、俺にはもうどうしようもなかった。



「なんで社長はこんなこと!!」



「俺にもわかんねぇよ!
なんであいつが急にっ!!!!


こんなん社長秘書の俺が許さねぇ…っ!!」



俺は、向日葵の、社長の、秘書なのに。



会社の一番近くで、社長を見てきたのに。



…俺にはあいつの考えてることが何も分からなかった。



あいつが社長を降りるなんて、思いもしなかったんだ。



そんな時、俺が手に持っていた携帯が鳴った。



ブーブーッブー ピッ



「もしもし!?」



気づいてすぐに出たため、相手の名前など見なかった。



『なぁ、そっちにひま行ってねーか??』



だから当然社長からかと思っていたが、相手の人物は社長じゃなく、星だった。



「…は?星??」



『ああ。で、ひまはいんのか?いねーのか?』



どっちだ。といつもより不機嫌そうに問いかけてくる。



…何故だかはわからないが、嫌な予感がし、俺は素直に答えた。