「えっ!?帰るんですか??」



「…あぁ」



「騎士さんに会っていかないんですか?
今日は12時過ぎに来ると思いますよ??」



昔からあまり来ないことは多かったけど、ここまで会わないとなるとどう考えても僕たちを避けてるとしか思えないんですよ。



「悪いな。これから用事があるんだ」



…それが嘘だったのか、本当だったのか、僕たちには分かりません。



けど、何処かいつもと違う気がして、どうしても止めなきゃ行けない気がしたんです。



「あーでも、社長に何か用事があったみたいですよ?」



「そうですよ!ゆっくりしていけばいいじゃないですか!!」



なんとか止めようと色々と策を考えたんですが、多分社長はそのことに気づいていたと思います。



「…時間がねぇ、悪いな。それに、お前らに頼みがある。騎士に伝えといてくれ。
"PCに資料を送ったから至急見てくれ。"ってな」



「え?」



「じゃあな。」



「「社長!?」」



…社長は僕たちにそれだけ伝えて、僕たちが止める暇もなく社長室から逃げるように出ていってしまったんです。



すぐに社長室を出て、追いかけたんですが、社長は足が速すぎて追いつくのは無理でした。」