…それを伝えても、琥珀はそれでも構わないと言って、俺は言われた通りの数を用意した。



そして、段ボール箱を渡した時に俺と一さんにも渡されたイヤホンは、今俺の耳にある。



…せめてこれだけでも俺が払うと言ったのだが、琥珀に急いで用意してくれたんだからこれくらいはいい。と断られた。



……つーか、この金どうしろっつーんだよ。



今から話するんだろ??



………色々と考えた結果、俺は再びリムジンへと戻り、アタッシュケースを乗せ、琳歌たちの元へと向かった。



店の前には貸切の札が掛かっており、誰も客は入って来ないだろう。



この店にいるのは、俺、琥珀、陽向、琳歌、星、永遠、久遠、響、天、輝、彼方、凪、神楽、伊織、紫月、志、雷、京、飛鳥、希輝、秋良、知らない奴3人の24人だ。



カウンターに座っているのは、奥から順に永遠、久遠、星、陽向、琥珀、琳歌。



手前から2番目のテーブルには、志、雷、京、飛鳥、知らない奴の1人、その正面に凪、神楽、彼方、伊織、紫月、希輝。



そして一番手前のテーブルには、知らない奴の1人、天、響、輝、その正面に秋良と残りの知らない奴が座っている。



俺は1つ空いていたカウンター席の琳歌の隣である、一番手前の席に座った。



すると、琥珀は自分の端末のスイッチを入れ、'向こう'に話し掛けた。



琥珀「聴こえているか。
今から話をするが、準備できたな?」



『こっちは全員準備OK。始めていいよ』



琥珀の言葉に返事した声は何処かで聞き覚えがある声だから、倉庫に残る青星の誰かだろう。