PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―



生徒玄関でみんなと別れた。


進学科の教室に入ったときに、気付いた。


わたしの後ろに空席が一つある。


前の席の友達に尋ねてみた。



「ここ、席あったっけ?」


「あ、それ、隣の列にあったよ。ねえ、あんたの後ろだったよね?」



わたしの隣の席の男子がうなずく。



「ん、おれの後ろにあった。おれさ、いちばん後ろのほうが好きなんだよね。ここの席の人、今日から来るらしい。

ってことで、安豊寺の後ろに行ってもらおうかと。ダメ?」


「ダメじゃないけど……」



既視感。何なの、この話の流れ?


背筋がゾワゾワしてくる。



ホームルームの時間になって、担任の先生が教室に入ってくる。


そして。



小夜子が教室に入ってきた。


わたしは思わず、椅子から立ち上がった。


ガタッと音がして、注目が集まる。