煥先輩が固まった。
我慢できなかった。
わたしは煥先輩に抱き付いた。
安心したの。
煥先輩がわたしと同じ記憶を持っている。
それがわかって、本当に安心した。
煥先輩の体は温かくて、キュッと細く引き締まって硬くて、だけど筋肉の弾力が感じられて。
甘い匂いではないのに、なぜか甘いような肌の匂いがする。
いろんな場面が一気にフラッシュバックした。
わたしは煥先輩の背中と横顔ばかり見つめていた。
正面から向き合うのは難しかった。
好きなのに。大好きなのに。
見つめられるのが怖い。
顔をくっつけたところから心臓の音が聞こえてくる。
トクン、トクン、と。温かいリズムに誘われて、わたしは泣き出してしまった。



