「小夜子はどうしたいんだろう?」
煥先輩と両想いになれば満足なの?
それとも、邪魔者であるわたしを消し去りたいの?
銀色に輝くツルギで刺されたとき、憎しみが突き立てられるのがわかった。
恋をすると、人を憎んでしまうの?
そうかもしれないね。
わたしも同じ思いをいだいたことがあるよ。
まわりが何も見えなくなったことがあるよ。
長江先輩が片方の頬を膨らませて、ぺこんとへこませた。
「彼女と会って話さなきゃ、先に進めないね。どこいるんだろ? おれとしては、さっさとあきらめてほしいけどね」
命を代償にして願いを叶える。
それを嫌う長江先輩の目は、厳しい。



