長江先輩が目指すのは、襄陽学園の理事長の椅子だ。
海牙さんは物理か数学の先生になるかもしれない。
わたしはスクールカウンセラーになりたい。
三人とも、学校に絡む仕事をしたいんだ。
学校は、わたしの世界のほとんどすべてだ。
わたしを形づくる要素の、いちばん大きい部分。
わたしだけじゃなくて、きっと、小学生から高校生までのほとんどみんな、学校に通っている多くの誰もが同じ。
学校って、大切な場所だと思う。
狭くて窮屈かもしれないけど、かけがえのない時空間であるはずだから。
「ステキな場所にしてあげたいよね~」
「リヒちゃんならできるでしょう」
「わたしもそう思います」
長江先輩も海牙さんもわたしも、よく似た何かを感じながら、将来を夢見ている。



