全国模試ランカーの海牙さんが答えるより先に、長江先輩が茶々を入れた。 「海ちゃんに理系教科の相談しても無駄だよ。この人、天才以上のチカラの持ち主じゃん?計算なんて、呼吸するより簡単にできちゃう」 「そういえばそうですね」 海牙さんが腕組みした。 「そんな言い方は心外ですよ。ぼくは教えるのも得意です。教師という職業にも関心がありますから」 「え、マジ? んじゃ、将来、襄陽に来ない? おれ、襄陽乗っ取るからさ、物理の先生として海ちゃん雇いたい」