わたしは制服に着替えた。
私服でもよかったかなって、着替えた後で気付いた。
ポーチに青獣珠とケータイと財布を入れて、忍び足で玄関から靴を取ってきて、メイドさんに見付からないように勝手口から外に出る。
門衛さんがわたしの姿に目を丸くした。
「鈴蘭お嬢さま? こんな時間に一体どちらへ?」
「お願い、見逃して! 今回だけだから!」
「……白虎の彼ですか?」
門衛さんは心配そうな表情をしながら、同時に、ワクワクしているようにも見える。
ここはもう、一世一代の迫真の演技で押し通すしかない。
「わたし、どうしてもあの人に会いたいの……!」



