PRINCESS SWORD―姫のツルギは恋を貫く―



わたしの父は大学の教授で、わたしの中学時代の家庭教師は父の教え子だった。


でも、この春に卒業してしまった。



新しい家庭教師は探さなかった。


自力で勉強することに決めたから。


人から教わるとわかりやすいけれど、詰め込まれるみたいでもあって、息苦しくなってしまう。



とはいえ、自力で頑張ると父の前で宣言したものの、図書室での自主学習はやっぱり大変だ。


あっという間に時間が過ぎてしまって、あせりが募る。



文徳先輩がフラッと図書室に来て、わたしに勉強を教えてくれたりしないかな?


なんていう淡い望みは、今まで一度も叶ったことがないわけで。