文徳先輩が頭を撫でてくれる。
ポン、ポン、と子どもをあやすようなリズムで。
「恋って、そうだよ。キレイな形をしてないんだよ。ぐちゃぐちゃなんだ。大切にしたいのに、破壊したくもなる」
ありのままの煥先輩を好きになった。
だけど、煥先輩の笑顔を見てみたい。わたしの前でだけ、笑ってほしい。
人に触れられるのが苦手な煥先輩は、そのままでかまわない。
ただ、わたしが触れることだけ許してくれるなら。
煥先輩のことが好きで大切で、同時に、煥先輩のガードを全部、破壊したい。
わたしだけが、無防備な煥先輩を知りたい。



